軽率は力なり

↑座右の銘

アイドルによる楽曲制作過程が見てみたい人へのKAT-TUN「KISS KISS KISS」初回盤2のススメ

 

アイドルの歌を聴いていて「アイドルの楽曲選定ってどういう風に進むの?」「アイドル本人が作詞する時ってどういう感じにやってるんだろう?」「歌割りってどう決まるの?自担(or推し)にこの部分の歌割り振ってくれた方にお中元を贈らせてほしい!!!」などと思ったことはありませんか?これらのことを一度でも考えたことのある貴方にオススメするのこちら、3/11に発売になったKAT-TUNの「KISS KISS KISS」初回限定盤2!

 

KISS KISS KISS【初回限定盤2】(DVD付)

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KAT-TUNは現在、亀梨くん、上田くん、田口くん、中丸さんという4人のメンバーで活動しているのですが、今回ニューシングル「KISS KISS KISS」を出すにあたって「2人ずつペアを組んでそれぞれコンビ曲を作って初回限定盤のカップリング曲として収録する&その楽曲制作過程をドキュメンタリーにして特典映像としてつける」という非常に面白い企画をしています。その名も「シャッフルKAT-TUN」。しかもその特典映像が1時間弱もあるという大ボリューム。曲も製作過程の映像もどっちもこの一枚に収録されてるなんてなんてお得!

そして何がすごいってこのドキュメンタリー、「ペア決め→テーマ決め→楽曲選定→歌詞作り→歌割り決め→レコーディング」という全ての過程を丁寧に追って見せてくれています。しかもこれらほとんど全部をメンバー本人主導で行っています。ジャニーズのアイドル本人が楽曲制作してる過程をこんなに丁寧に見れる機会なんてそうそうないのではないでしょうか。
以下、ちょっとだけ内容を紹介しますので興味持ったけどネタバレがイヤな人はこのままCDショップかAmazonかどっかへGO!

 

 

 

 

トランプシャッフルによってペアとテーマがそれぞれ
 田口・中丸ペア:テーマ「応援」
 亀梨・上田ペア:テーマ「恋愛」
と決まったあと、それぞれペアごとに分かれて楽曲選定に入ります。
 個人的な見解なのですが、田口くんと中丸さんは自分の好みとファンの需要を擦り合わせる客観的視点を持ってるビジネス型アイドルで、亀梨くんと上田くんは自分のやりたいことや世界観を主観的にとことん追求していくクリエイター型アイドルと認識しているのですが、今回この似たタイプの2人がペアを組んだことで、楽曲制作の過程にも露骨に違いが出て、これがひっじょーーーに面白いです。

田口・中丸ペアはそれはもう「サラリーマンのお仕事風景かな?」というぐらいサクサク物事を進めていくのですが、亀梨・上田ペアはこだわりが強く、なっかなか進みません。 この田口・中丸ペアの「プロジェクト」感と、亀梨・上田ペアの「クリエイト」感の対比がいちいち出ててとっても興味深いです。 
楽曲選定にしても
 「候補の曲を全部聴いてそれぞれ好きなやつを何曲か挙げたら一曲だけ被ってたからそれにした」という田口・中丸ペアに対し、全部聴いても「うーん…ないな」「うん、この中にはないね」とすっごく感覚的なことを言いながらなんとか「サビは気に入った」という曲を選んで修正に出すといった具合。ちなみに私はクリエイター基質も曲作りに対する知識も皆無なので

亀梨「サビがいいね」

上田「うん、サビがいい」

亀梨「サビはいいんだけど、俺A、B(メロ)はもっと落とした方がいい気がする。頭落ちすぎてるから頭もっとハネた方がいい」

とか、聞いてても言ってる意味がさっぱりわからん…!けどこのリクエストを聞いてるスタッフさんは「うんうん、あー、なるほど」という感じの反応をしているので伝わる人には伝わるんだなぁ…。このわけわからなさも「クリエイターにはこういう風に物事って見えるのか…」って感じで全然知らない世界を知れて面白いです。

修正から返ってきた曲を聴いて

上田「A,Bが最悪になってる!」
亀梨「うん。俺も前のほうがいいなー。サビはいいんだけど、A,Bはなんか…フツー」

って言ってるところも「クリエイターのこだわり…!」って感じで興奮します。

 

ちなみに私がちょっとビックリしたことなんですが、楽曲候補に回されてくる曲ってその段階で仮の歌詞で歌も入ってるものなんですね。私、勝手にインストルメンタルだけ聴いて選定するんだと思ってました。(今回がたまたまそうだったたけで、インストだけの場合もあるのかもしれませんが)

 

歌詞作りのシーンで私が「おおっ」ってなったのはこの田口くんのこのメモが写ったシーン。

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田口くんってあんなにニコニコぽやぽやしてるキャラクターなのにこういうとこ意外と理詰め…!トキメキポイント。

 

小さいメモ帳に色々消したりしながら手書きで歌詞書いていくメンバーがいればiPhoneにポチポチ歌詞打ち込んで書いていくメンバーもいるわけですが、 こんな感じで出来上がった歌詞を2人で歌割り考えて、レコーディングして、っていう過程が全部見れます。上のメモ帳や、歌詞を打ち込んでるiPhoneの画面をちょこちょこ見せてくれるのもニクい。

 

レコーディング前に田口くんが「ここ”what!”(って歌詞の部分)で音一瞬消せる?」ってスタッフさんに聞いて実際消してもらったのを確認して「……うん、いいね!」って言ってるシーンが超仕事出来る男!って感じで大好きなので、完成した楽曲聴いててその音が消えてる部分が来ると「おっ!」っと楽しくなっちゃいます。そういう相乗効果もあるので本当にとっても面白くて楽しい良い企画!特典映像と完成楽曲が答え合わせのように楽しめます。

 

レコーディング風景とか、タイトル決めのシーンとかも「こうやってるのか~!」っていうのがいちいち面白かったので、ものづくりとか、エンターテイメントの裏側とかに興味がある人は絶対面白いと思うのでぜひ見てみて下さい。「KISS KISS KISS」は初回限定盤1,2,通常版の3パターンが出てるんですけど、4人がそれぞれ自分の唇抑えてるジャケットのやつです!よろしくお願いします!

ちなみに初回限定盤1の方にはMVのメイキングが入ってるんですが、そっちもこのドキュメンタリーと同時期に撮ってるのでちょこちょこ話がクロスオーバーしてるし、何より田口くんがめちゃくちゃ可愛いのでそっちもオススメです!(突然の田口推し)

 

KISS KISS KISS【初回限定盤1】(DVD付)

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というわけで「シャフルKAT-TUN」という企画がめちゃくちゃ面白かったのでKAT-TUNファン以外にもダイレクトマーケティングしたくなってこの記事を書きました。(堂々)

興味持っていただけましたら幸いです!

ちなみにこのドキュメンタリー、編集とか全てメンバーの中丸さんがやったそうです。スタッフロールが面白いことに。

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編集までやるってどんなアイドルだ。ほんとありがとうございます…。シャフルKAT-TUNという企画を立案してくれたこともありがとうございます…。

 

余談なのですが、このドキュメンタリー、田口・中丸ペアが打ち合わせする時常に食事をするシーンが挿入されるので「自分たちのもぐもぐシーンにファン需要があることがわかっている…っ!?」と、その分析力のあまりの精度に震えました…。単純にものづくりドキュメンタリーとしても面白いんですが、ファンが見ると萌えどころも満載で、痒いところに手が届くすごい出来なんですよ…。真面目なシーンとファンが嬉しいシーンのバランスがとても良い。

 

というわけでめっちゃ面白く、楽しませて頂いたので次回シングルもまたシャッフルKAT-TUNと製作過程のドキュメンタリーお願いします中丸プロデューサー!

 

◆追記◆

私のこの記事をきっかけに、私とはまた違う視点から紹介記事書いて下さった方がいました!嬉しすぎる!感謝!!

kaorucokaoruco.hatenablog.com

 

私自身が楽曲制作というものへの知識も教養もなさすぎるために、亀梨・上田ペアの仕事っぷりについてあまり言及することが出来なかったのを申し訳なく思っていたんですが、それをこちらの記事が補って下さっています!しかも素晴らしく面白く!私は上で楽曲候補に仮歌が入ってることにビックリしていたんですが、仮歌屋さんという方たちが存在しているんだということをこちらの記事で初めて知りました。

「楽曲制作ってそういう感じなんだ!」というのが更に深まって本当に面白い記事でしたので、こちらも是非!っていうか絶対読んで!!